『六花繚乱、かりそめの幻想郷』(※1)

かの地に佇む、冬のとある都。
そこに舞うは六花の花、白く咲き舞う雪のかけら。
美しく咲く雪の花、地で踊るは都の民、また民。


都の外にもまた都、そこにあるのは極寒の地。
吹きすさぶ冬の嵐、地に伏すは都の民、また民。
そこに居た、息絶えんとしている一人の民は、あらん力で天に叫んだ。
「ああ、なぜ神はこれほど残酷なのでしょう!」


その頃。楽しげに笑う都の民は、外を指さしてこう言った。
「同じ天気に見えるのに、何故寒そうにしているのでしょう?」
彼は衣を身に纏い、静かに佇みながら、雪の花を眺めていた。


そこにあるのは仮初の、だが決して幻ではない、ひとときの夢の都。
春が来たるはいつの日か。あるいは、春は来るのだろうか。




(以下、無粋な解説)
何処らへんのことを指してるかはお察し下さい。
まあどのような状況であれ、踏ん張り所なのは変わりなく。頑張れ麻生新総理。


(※1)
六花(りっか、ろっか):雪のことを指す。結晶の形からこう呼ばれるようになった、らしい。


関係無いですが、寒いです。全く急に寒くなっちゃって。