泉和良、『エレGY』

パンドラVol.1 SIDEーB

パンドラVol.1 SIDEーB


最初に一言。参りました。
凄く素直に読める文体と、緩急を織り交ぜて展開してゆくお話が実に見事にマッチしています。
それでいて、かつ限界ギリギリな感じが十二分に感じ取れる。
良い作品です。


……それ以外には、何を言えば良いんだろう。
俺のAM歴がエレGY氏の倍以上(追っかけ具合や入れ込み具合はまた別ですが)という段階で、これ以上は何を言っても駄目な気がしてなりません。
俺は100人中0人(=ググらなくても殆ど理解できてしまう側)に入っている……という段階で、もう何を言わんか、といった感じです。
『実在していないゲーム(具体的には、『最後の3つ』)』『若干怪しい時間軸(作中のそれは、実際のそれとやや一致しないように思われる。気のせいである可能性が割と高いです)』等の要素を、読んでいる最中に判断できてしまうのは致命的。「7割は本当」だそうですが、その3割の大体が憶測できてしまうのも致命的。と言うより、お話として読めているかどうか、という点が既に致命的。
内容に深くは突っ込みません。下手しなくてもボロが出ます。


//多分、殆どの人には理解できない
『ラブズ』に関する記述があったのが少し驚きです。(作中にもある通り、この作品は本当に一日しか公開されていない)
むしろ、この記述がエレGYのAMに対する入れ込み具合を強調していたりもします。最後の最後なので、意味があるかと言えば微妙ですが。
俺自身も、一応プレイした経験はあります。プレイ直後に削除してしまったのが悔やまれる……